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江原里恵(えはらりえ)
税理士

ご家族が亡くなったら最初に読む記事|相続でまず何をすればいい?

ご家族が亡くなると、葬儀や役所への届出、親族への連絡など、やらなければならないことがたくさんあります。

相続税の申告が必要かもしれないけれど、何から始めればいいのか分からない。ついつい後回しにしてしまう。そんな方も多いのではないでしょうか。

期限がある手続きもあります。ひとつずつ財産や相続人について、分かるところから整理していきましょう。

目次

こんなお悩みありませんか?

  • 親が亡くなったけれど、何から始めればいいかわからない
  • 相続税がかかるか気になっている
  • 通帳や書類はあるけれど、財産を把握できていない
  • どの専門家に相談していいかわからない

結論|期限に気を付けつつ、分かるところから始めましょう

すべてを一度に終わらせようとしなくても大丈夫です。まず、いつまでに必要な手続きがあるかを確認します。次に、遺言書があるか、誰が相続人になるか、どんな財産や借入金があるかを調べていきましょう。

役所など手続きを行う先に問い合わせをしたり、税理士や司法書士等、専門家に早めに相談することでスムーズに進むことも多いです。

葬儀や役所の手続きを進めながら、入出金の記録を残しましょう

死亡届・年金・健康保険などの手続き

死亡届や葬儀の手続きに加え、亡くなった方の状況に応じて、年金や健康保険などの届出も必要になります。必要な手続きは、市区町村などの窓口で確認しましょう。

葬儀費用や医療費などの領収書を保管する

葬儀の前後は、いろいろな支払いが続きます。領収書や請求書は、とりあえず一か所にまとめて残しておいてください。領収書がない支払いは、日付・支払先・金額・内容をメモしておくと、後から確認しやすくなります。

金融機関が口座名義人の死亡を把握すると、口座が凍結され、原則として通常の引き出しができなくなります。亡くなる前後にATMで現金を引き出す方も見かけます。後から何に使ったのか分からなくならないよう、使い道を記録しておきましょう。ご家族が立て替えて支払った場合も同様です。支払いの内容によっては相続税の計算で差し引けるものもありますし、後日、相続人間で精算するときにも役立ちます。

相続の手続きには、それぞれ期限があります

相続放棄は3か月

相続放棄は、原則として相続の開始があったことを知った時から3か月以内に、家庭裁判所で手続きします。亡くなった日から数える場合が多いですが、事情によって起算点が異なることもあります。借金が多いかもしれない、財産より借金の方が多そう、という場合は早めに弁護士などへ相談しましょう。

準確定申告は4か月

亡くなった方の所得税の申告を準確定申告と言います。準確定申告が必要な場合は、相続の開始があったことを知った日(基本亡くなった日)の翌日から4か月以内に申告・納税を行います。亡くなった方が個人で事業をされていてインボイスの登録をしていた、相続人の方が個人で事業を行っていたという場合、届出書を出す必要があるかもしれません。状況によって必要な手続きが変わるので、早めの税理士へのご相談をおすすめします。

相続税の申告・納税は10か月

相続税の申告が必要な場合は、相続の開始があったことを知った日(基本亡くなった日)の翌日から10か月以内に申告・納税を行うのが原則です。たとえば、10月20日に亡くなった場合、翌年8月20日が期限となります。

10か月というのは長いようで意外と短いです。申告までに財産を確定させ評価額を出し、相続人で誰が何を承継するのか話し合いをまとめ、申告書を提出、納税まで行う必要があります。 税理士に依頼すると財産のヒアリングや財産評価、申告に必要な書類の作成と提出、納付案内を受けることができます。他、分割による税負担の違いなど、アドバイスを受けることも可能です。

どんな財産や借入金があるか、確認しましょう

通帳や郵便物などを手掛かりにする

財産となるのは金銭的な価値のあるものです。

主要な財産としては、預貯金、不動産、上場株式・投資信託、生命保険のあたりが金額的にも大きな財産ですが、他に、オーナーである会社の株式、自動車、貸付金、出資金、ゴルフ会員権、骨董品、解約返戻金のある保険(死亡による入金が無い商品)などです。

通帳、不動産の納税通知書、証券会社や保険会社からの郵便物が手掛かりになります。最初から正確な金額が分からなくても、どこにあるか分かれば、金融機関等に問い合わせをすることで把握することができます。

借入金や未払いの費用も確認する

借入金や未払いの税金、亡くなる前に発生した医療費や水道光熱費なども確認します。亡くなった後に支払ったものでも、亡くなった時点で支払義務があった債務は、相続税の計算で差し引ける場合があります。

葬式費用では、葬儀屋さんに支払った分のみではなく、お寺に支払ったお布施や葬儀に伴う飲食費なども内容によって対象となります。請求書や支払記録を残しておけば、後で判断ができますので、書類を捨てないことがまずは大事です。

財産はどのくらいになるか

財産は、相続税の計算上、どのくらいの評価額になるかを確認する必要があります。預貯金や金融資産は残高などからおおよその金額を把握できますが、不動産は評価が難しい財産です。

家屋は原則として固定資産税評価額をもとに評価します。土地には、路線価方式と倍率方式があり、所在地や利用状況、土地の形状などによって評価額が変わります。

固定資産税評価額を概算の参考にすることもありますが、実際の相続税評価額とは大きく異なる場合もあります。ご自宅以外の不動産がある場合は、早めに税理士へ相談すると安心です。

財産の分け方を話し合う前に、確認したいこと

遺言書はあるか

遺言書がある場合は、その内容を確認するところから始めます。遺言書の有無によって、その後に必要な手続きが変わります。自宅などで自筆証書遺言が見つかった場合は、勝手に開封せず、家庭裁判所での検認が必要か確認しましょう。

誰が相続人になるか

配偶者は常に相続人となり、子どもがいる場合は配偶者と子どもが相続人になります。子どもや孫などの相続人がいない場合は父母や祖父母などの直系尊属、それらの方もいない場合は兄弟姉妹が相続人になります。子どもが先に亡くなっていて孫が相続人になったり、兄弟姉妹が先に亡くなっていて甥・姪が相続人になったりすることもあります。知らなかった相続人が戸籍の確認で分かることもあります。

分け方によって税金が変わるか

誰がどの財産を相続するかによって、使える特例や相続税額が変わることがあります。配偶者が相続する場合は、その後の生活や、配偶者が亡くなったときの相続も考えておきたいところです。

分け方に迷っている場合は、決める前に税額を比べてみると、話し合いの参考になります。

不動産の名義変更にも期限があります

令和6年4月1日から、相続登記が義務化されました。相続によって不動産を取得したことを知った日から3年以内に、原則として登記を申請する必要があります。遺産分割がまとまらない場合なども、期限に注意が必要です。登記の手続きは司法書士に相談できます。

ひとこと

葬儀や役所の手続きなど、相続の前後はやることが多く、財産の確認までなかなか手が回らないこともあります。

「何から始めればいいか分からない」「書類はあるけれど、どれが必要か分からない」。そんな状況でも大丈夫です。ご相談の際には、お手元にある資料を一緒に確認しながら、何から進めていくかを整理しています。

まとめ

まずは、期限のある手続きを確認し、遺言書や通帳、保険、不動産などの書類を集めてみましょう。

相続税がかかるか分からない、気づいたら時間が過ぎていた、何から手をつけていいか分からない。そんなときはご相談ください。どの専門家に相談したらいいか分からないというお悩みもお聞きしています。

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